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【フィリピン発】“居酒屋”風の日本食レストラン「Kenshin Japanese Izakaya Restaurant」の3店舗目が11月8日にオープン

提灯が灯り、ガラス張りでスタイリッシュな外観
第1号店の店内の様子
着物風のユニホームをまとった店員たち
名物メニュー「炊き肉鍋」
刺身盛り合わせ(498ペソ)
日本酒や焼酎もそろう

11月8日、マニラ首都圏のビジネスの中枢街マカティ市内に居酒屋風の日本食レストラン「Kenshin Japanese Izakaya Restaurant」の第3号店となる「Makati Beacon店」がオープンした。日本人オーナー・須藤信太郎氏がプロデュースし、運営は、フィリピン現地法人「Kenshin Izakaya Japanese Restaurant Company」が担う。

須藤氏は、日本でウィンタースポーツ用品の輸出入・販売事業を行う株式会社 トライアングルインターナショナルの代表取締役を務めるほか、フィリピンでは、レンタカー事業も展開している実業家でもある。しかしながら、現在は、若い消費者層が拡大するフィリピン市場の活況をビジネスチャンスと捉え、飲食ビジネスへ注力し始めている。

「“日本の食が気軽に味わえるカジュアルレストラン”をコンセプトに、フィリピンの人々のふところにも優しく、愛着を抱ける“居酒屋”感覚のレストランを実現したい。」その想いを形にするため、2016年5月に、第1号店となる「居酒屋 剣心 Makati Linear店」を開業。続いて、マニラ南部ラスピニャスに2号店目を出店し、いずれも好調な売り上げを記録し続けている。そして、その勢いのままに、進出からわずか約1年半で、今回の第3号店のオープンを実現させた。

「フィリピン人をターゲットに、人が集まりやすい大型のコンドミニアムに直結する立地への出店が成功の鍵となる。」と、今回の出店も、マニラ中心部のコンドミニアム「The Beacon Makati」の1階部分に入居している。店舗の外観は、エントランス周辺はガラス戸で囲まれ、外から店内が見通せるようになっており、明るい店内に映えるカラフルな浮世絵風の装飾が通りがかりの人々の目を引く。

開店前からの十分な告知宣伝が功を奏し、オープン初日から多くのフィリピン人客で賑わい、閉店間近までほぼ満席状態が続く盛況ぶりを見せた。

店舗周辺には、軒並み飲食店が連なり、昼夜共に人の流れが見込める立地で、周辺は主要道路で車通りも多い。また、近隣には、日本人でにぎわう飲食街“リトル東京”があり、多くの日本食レストランが集まるエリアだ。そうした中、この剣心では、フィリピンの人々に満足してもらいたいという想いから、比較的安価でカジュアルながら、日本の食の魅力が楽しめる料理を提供する。また、営業時間が深夜3時までとなっており、食事だけでなく、焼酎や日本酒などのお酒を嗜む客も多い。

ランチは、寿司やラーメン、カレーライスなどの人気メニューのほか、、寿司ロール、鉄板焼き定食、鍋物からデザートまで豊富なラインナップのセットメニューが用意されており、夜は、自慢のおつまみメニューと共に提供されるお酒も充実。また、日本から輸入した炭酸水生成機で仕込んだ強炭酸サワーや、過冷却ビールも登場。さらに、焼き鳥や鍋メニューも充実しており、さらに、鹿児島発祥と言われる「炊き肉鍋」からヒントを得たという、オリジナルの「Taki Niku」(2~3人前 650ペソ)は人気メニューとなっている。

アルコールメニューには焼酎や日本酒もあり、中でも一押しなのが“酒カクテル”。日本酒をベースにしたフルーツ酒や酒モヒートなど、日本人だけでなくフィリピン人にも味わってもらえるよう工夫されている。価格は、ビール88ペソ~、カクテル~128ペソ~とリーズナブル。

これらのメニューの開発を担当したのは、フードコンサルタントの川﨑崇史氏だ。フィリピンを拠点に、いくつもの日本食レストランの運営に関わってきた経歴を持ち、現在は、日本食レストラン「Takashi Japanese Cuisine」のオーナーとしてその経営を担うほか、フィリピン人向け料理教室の講師としても精力的に活躍している。

日本人も多く住む界隈ながら、あえて、ターゲットをフィリピン人に据え、ローカル層が好む甘みのある味付けを基本にしたアレンジを加えている。濃厚で、甘みのある味付けが好まれるため、レシピの開発と試作、試食をフィリピン人スタッフらと共に繰り返し調整を行ってきた。そうしたスタッフのトレーニングは重要だ。「人件費が安いフィリピンでは、人材育成をしっかり行い、サービスに力を入れることが肝となる。」と川崎氏。

客層のほとんどがフィリピン人で、20代の若者から、家族連れまで様々。特筆すべきは、見た目の迫力もさながら、食べごたえも十分な「肉ケーキ」という目新しいメニュー。豪快に積まれたキャベツの山に、スライスした豚肉を盛りつけた存在感のある逸品だ。誕生日パーティーなどで人気となっている。店舗ごとに目玉として提供するメニューが異なり、別店舗では、卓上ガスコンロを使って客が自ら作る「タコ焼き」が人気のメニューとなっている。生地をタコ焼き専用の鉄板に流し込み、具材を入れ、くるっとひっくり返す作業は、日本人にとっては割と馴染みもあるが、フィリピン人にとって、新鮮で貴重な体験となっている様子だ。

居心地の良さもまた特徴的だ。店内には、酒樽や提灯などが並び、趣きのある雰囲気を生み出しているほか、浮世絵を模した富士山や大波の絵、そして、桜吹雪が壁一面に施されている。さらに、竹垣風に仕切られた半個室も完備されており、グループやパーティーでの利用にも便利。また、着物をアレンジしたユニホームをまとったスタッフもまた、まるで日本にいるような気分にさせてくれるおもてなし振り。

その評判は広がり、フィリピンで活躍する女優・小澤マリアさんや、吉本興業のお笑い芸人・堀越祐樹さんなど芸能人らも来店している。

「まだまだ未成熟なフィリピンの外食市場に挑みながら、幅広い層のフィリピンの方たちに向けて日本の食文化を届けていく。」須藤氏は、フィリピンで高まる飲食ビジネスの可能性を見据えており、「5年以内に、マニラ首都圏各地での10店舗の出店を目指す」と、積極的に事業展開していく計画だ。そんな須藤氏が、日本食ブームのさらなる火付け役となりながら、「フィリピンのレストラン王」となる日もそう遠くはないかもしれない。

(取材=クロキシュン)

店舗データ

店名 Kenshin Japanese Restaurant - Makati Beacon Branch
住所 G/F U-11, The Beacon Makati, Don Chino Roces Ave., cor A.Arnaiz. Ave., Makati City, Philippines
電話 +63917 535 1046
営業時間 11:00am~3:00am (L.O. 2:30am)
定休日 無休
坪数客数 124平米 60席
運営会社 Kenshin Japanese Izakaya Restaurant Company
オープン日 2017年11月8日
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