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シンガポール初の日本米おにぎり専門店「Samurice」が7月7日オープン。日本の農家支援をミッションに掲げ、農産物の海外・アジアの出口作りに挑戦する

テイクアウト専門で昼時には列を生むことも多い
定番から変わり種まで、常時十数種のおにぎりを用意
おにぎりから惣菜、唐揚げまで店内で一から手づくりする
サムライフード代表の長山氏。アグリホールディングスと共同で“日本の農家・農産物の出口づくり”をミッションに掲げる


7月7日、シンガポール初となる日本米のおにぎり専門店「Samurice」が誕生。オフィスビル1階のフードコート内に立地することから、近隣会社員が多く来店し、オープン直後から話題を呼んでいる。同店は、日本の農業関連企業アグリホールディングス(東京都渋谷区)の役員を務める長山哲也氏が、現地法人Samurai Food Pte Ltdを設立し運営する。アグリホールディングスは主に新潟、長野、熊本などの農家と提携し、寿司用やエスニック料理用など、用途別の専門米を開発。日本の農家支援を目的とし、米の栽培から販売までを行なっている。そのため、まずはシンガポール店で提携農家の米を使用したおにぎりを販売することで、海外・アジアの出口作りを行なう。

「我々のミッションは、日本の農業の出口づくりです。そのため出店地は輸出のしやすさから、まずは関税のかからないシンガポールか香港で検討しました。香港はすでに十数店舗のおにぎり屋があったのに対し、シンガポールは日本米のおにぎり屋がなかったことから出店地として選択しました」とアグリホールディングス代表の前田一成氏。シンガポールのオフィス街ではおにぎりの認知度が7~8割と高く、すでに日系外食企業が多く出店していることからも、和食を親しむ現地人が多く存在している。一方で、おにぎりの概念は定着していないことから「ジャパニーズヘルシーライスボール」として、サンドイッチと並ぶ食事として親しんでもらえるよう、イメージを根付かせることも目標の一つに掲げる。

おにぎりには提携農家の栽培するこだわりの日本米を100%使用。具には梅、高菜、昆布、おかかなど日本人が好む定番から、てりやきサーモン、ガパオ、鶏そぼろなどの変わり種を含め常時十数種をラインアップする。ランチやディナータイムには惣菜や唐揚げ、みそ汁や緑茶と合わせたセットを、さらにモーニングやティータイムには量を少し減らしたセットなど、時間帯に応じてメニューを変更。また、ポテトサラダやおひたし、きんぴらなどの惣菜単品も揃え、好きなものを自由に組み合わせ購入することも可能だ。

10月には宅配事業にも乗り出す予定という同店。テイクアウトとデリバリーで、1日1万個を販売目標に掲げている。「現在、すべて手にぎりで製造しています。そのため、現地日本人学校の学生と一緒におにぎりを握る体験学習を受け入れるなど、地域に根付いた活動も積極的に行なっています」と前田氏。まずは「Samurice」のおにぎりで日本米のおいしさを体験してもらうことで、日本米の魅力発信につなげる。そしてこのシンガポール出店を足がかりに日本米の出口を広げ、様々な事業者と連携しながら日本米、日本の農産物の輸出拡大に結びつけていく計画だ。

(取材=虻川 実花)

店舗データ

店名 Samurice
住所 China Square Food Centre #01-18, 51 Telok Ayer Street, Singapore
電話 (+65) 8157-0096
営業時間 7:30~19:00
定休日 土日祝(但し、事前予約があれば対応)
坪数客数 300席(フードコート)
客単価 6~10S$

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