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ジャパンクオリティを追求した「BBQ酒場 Nikutaro」が、ホーチミンに8月1日誕生。「いもたろう」の上階で、「三百屋」直伝レシピを提供し連日満席を記録

レタントン通りに面したビル1~2階が「Imotaro」、3階が「Nikutaro」
ベトナムでは新スタイルとなる七輪炭火焼きを採用
ジャパンクオリティにこだわり、厳選した和牛を使用する
タンやカルビ、ロースなど7種が盛られた「バリューセット」
現地スタッフの皆さん

ベトナム・ホーチミンの通称「日本人通り」と呼ばれるレタントン通りのビル3階に、焼肉店「BBQ酒場 Nikutaro」が8月1日オープンした。同ビル1~2階には、五反田で居酒屋「いもたろう」を経営する、吉村真太郎氏のベトナム店「Imotaro」が入居。吉村氏が賃貸しているビルの3~4階を活用する形で「Nikutaro」は誕生した。メニューについては、渋谷・中目黒で「三百屋」を、プノンペンで「Japanese BBQ Kazu by sanbyakuya」を経営する株式会社Wワーカーズの三百田和義氏が担当する。2人は2013年に出店した「Japanese BBQ Kazu」で協業。さらに今回は、日本で多数のベンチャー支援を行なう三木寛文氏も運営参画し、ジャパンクオリティにこだわった焼肉店の開発に至った。

「ホーチミンには未だ日本食でおいしいと言われる店が多くはないため、勝機はあると思いました。特に、ジャパンクオリティにこだわる店にすれば、差別化が図れると考えました」と三木氏。東京でも評価の高い「三百屋」直伝のレシピを基に、そのクオリティをそのまま持っていくことで、現地での差別化要素とした。そのため、一部のメニューには直接輸出した国産和牛を使用。「和牛SSカルビ」や特選カルビ・ロースなどを盛り込んだ「スペシャルセット」は、高単価であるにも関わらず高いオーダー率を誇っている。

焼肉は、現地でもまだ珍しい七輪炭火焼で提供。焼肉メニューは、常時24品程度を揃え、「三百屋」が得意とするホルモンにも注力。豚や鶏、内臓などは、現地でその日さばいた鮮度のよいものを仕入れている。「USビーフも扱いますが、その中でも品質のよいところのみをカットしているので、どうしても歩留まりは高くなります。それでも、ジャパンクオリティを徹底し、現地で親しまれる日本食店を目指したいと思っています」(三百田氏)。同店は“BBQ酒場”と謳うように、ポーションを落としてつまみとしても楽しめる焼肉メニューを提供。また、酒のアテとなる一品料理もラインアップしている。ドリンクの看板は、氷の入ったジョッキに客前でワインを注ぐ「かちわりジョッキワイン」。カジュアルに飲めると、客の多くが注文する。こうした料理ポーション、メニュー構成、アルコールの売り方などの工夫で酒場としても親しまれており、アルコール売上げ比率は30%で推移している。

同店では、日本語でのサービススタイルを採用。そのため、オープン1ヵ月前から現地スタッフを採用し、すでに営業している「Imotaro」でサービストレーニングを実施した。こうした実地トレーニングを行なえるメリットも、同じビル内で出店する強みと言える。「現地には吉村氏が定住していますので、常に商品やサービスのクオリティを見ていただいています。飲食経験のある日本人が現地にいることは、ジャパンクオリティを維持・提供していく上で最も重要な要素だと思いますね」(三百田氏)。料理やサービスで、日本スタイルを提案することで、客層の9割を現地駐在の日本人が占めている。

「今後は、もちろん日本人だけでなく現地のお客様にもより評価していただける日本食店を目指しますが、焼肉業態だけでなく、その他の日本食業態の展開もできたらと考えています。また、我々は日本での和牛飼育も視野に入れています。六次産業化を行なうことで、日本の畜産業の活性化と同時に、各店へ安定供給ができるようになります。いずれは、海外へ和牛を輸出する事業も段階的に展開できればと考えております」と三木氏。吉村氏、三百田氏、三木氏3名から成るプロジェクトの最終目標は「現地に根付く本物の日本食店という、ジャパンコンテンツの輸出」だという。

(取材=虻川 実花)

店舗データ

店名 BBQ酒場 Nikutaro
住所 8A1 Le Thanh Ton Q1,HCMC,Vetnam
電話 +84(8)3822-6411
営業時間 11:30~14:00、17:00~23:00
定休日 日曜(12月以降無休)
坪数客数 30坪 36席
客単価 20~40USD
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