インドネシア・ジャカルタに、初の欧米スタイルブリトー専門店「Poblano Mexican Grill(ポブラノ・メキシカングリル)」が11月11日オープンした。出店場所は、高級ホテルに隣接したモール内で、店舗規模は14坪40席。店前の10坪の共有スペースにも席を配置することで、イートインをメインとした店としている。現在、ローカルの富裕層や現地駐在の欧米人などを中心に、1日150~200人を集客。そのクオリティの高さから、話題を集めている。
オーナーは、Alberta氏と、現地でタピオカドリンク専門店を営むYani氏の女性2人。今回両氏からオファーを受け、同店のプロデュースを行なったのがクリスプ代表取締役の宮野浩史氏だ。「アメリカンスタイルのブリトーを再現し、現地の方でも特に海外生活経験のある方向けの内容にしています。そのため、客単価も日本円にして800~1,000円とややアッパーな店に仕上げています」。宮野氏は元々、日本でブリトー専門店の立ち上げから運営を行なった経験を持ち、現在はカスタムサラダ専門店「CRISP SALAD WORKS 麻布十番店」を運営。今回、初めての海外店プロデュースとなる。
看板商品のブリトーは、鶏肉や豚肉などをメインに、ライムライスやビーンズ、レタスなどを包み、さらにはワカモレ、チーズ、野菜などを自由にカスタマイズ可能。ショーケースに並べられたトッピングの具材を客が選び、スタッフがその場でトルティーヤに巻いて提供するスタイルを採用する。また、タコスの他、トルティーヤをライスで代用するブリトーボウル、サラダなどで構成。ベジタリアン向けのメニューも揃えることで、豚肉を食べられない宗教の問題もクリアする。「大変だったのは、食材の仕入れです」と宮野氏。Yani氏が現地で飲食店を経営している関係から、仕入れ先はYani氏が主に選定。ローカルの野菜を仕入れることで原価率を抑制する一方で、ものによっては鮮度や品質、さらには味までも想像していたものとはほど遠かったという。そのため、宮野氏自らスーパーを回る、仕入れ先を見直すなどにより品質のよいものを追求。特にアボカドはローカルのものでは味わいが全く異なるため、メキシコから輸入しクオリティアップを図る。こうした食材の選定により、本場のブリトーに近い商品に引き上げることに成功している。
「インドネシアの人々は、食べる時間を大切にしています。そのため、テイクアウトニーズが少なく、90%がイートイン利用客です」。日本とは食事スタイルが異なり、ランチタイムになると1時間席について、ゆっくり食事する人が多い。そのため、ランチタイムになると40席が満席になることが多い。一方、無料で水を提供する文化がない現地では、水やソフトドリンクをオーダーする客がほとんどであり、これが客単価アップにもつながっている。
界隈にはない高品質のメキシコ料理が受け、現地駐在の欧米人をメインにテイクアウトも少しずつ増えているという同店。ブランド化へ向けても動いており、市内を中心に出店数を2桁まで持っていくことを考えているという。
店舗データ
店名 | Poblano Mexican Grill(ポブラノ・メキシカングリル) |
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住所 | Pacific Place Mall Level 5, Unit 60, Jl. Jend. Surdiman Kav. 52-53 Jakarta Selatan 12190 |
電話 | +62 21 579 73199 |
営業時間 | 10:00~22:00 |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 14坪 40席 |
客単価 | IDR 80,000 |