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インタビュー

【フィリピン発】セブ島初の広島お好み焼き『TEPPAN』をオープンさせた、広島をこよなく愛するオーナー宮本 伸久氏にインタビュー

先日、待望のオープンを果たした『東横インセブ』。益々、日本人観光客、ビジネスマンが増えるこのエリアからもほど近いロケーションに出店。日本人のみならず、地元のフィリピン人からも大きな支持を集めるこの『TEPPAN』。飲食店経営が初めてにもかかわらず、ご自身が好きになったセブ島の人たちに、広島お好み焼きを食べて欲しいという想いで果敢に出店・運営にチャレンジをした宮本さん。その想いや苦労話をお聞きしました!果たしてセブ島でお好み焼きブームは起きるのか!?


――セブに出店したきっかけは?

18448187_1208428632601869_1294897425_n_650セブを初めて訪問した際に、セブを好きになったこと。セブに可能性を感じたことなどでセブと縁ができて、リタイヤメントビザを取得するためにセブに来て、その取得に要する期間を英会話の勉強をしたり、セブの街を散策したり、セブの人達と触れ合うことでそのご縁がだんだん深くなって来ました。
そこへ広島のお好み焼き屋さんがセブに1件もないということを聞いて、広島のソウルフードをセブの皆さんに紹介して喜んでもらえるならということで出店することを決意しました。

――実際にセブに出店してみていかがですか?

セブで初めての広島お好み焼きということで、本当にお客さんが来てくれるのか心配しておりましたが、おかげさまでセブの皆さんには連日沢山の方にご来店いただき、オタフクソースをはじめ、日本の味を受け入れてくれて非常に嬉しく思っております。
現在マンダウエ市で営業させてもらっているのですが、セブ市の方からなぜセブ市にお店を作らなかったか?遠いから近くに店を出してくださいというメッセージをいただく等、セブの皆さんにご支持いただいて本当に良かったなと感じています。

――セブに出店してみて良かったこと、いまいちだったことは? 店舗スタッフのマネージメントについてはいかがですか?

前述した通り、セブの皆さんに支持いただいて喜んでもらっていることが一番良かったことです。
店舗スタッフのマネジメントについては、それは多分全世界共通のことで「人」と「人」とのコミュニケーションがうまくとれるかどうかなので、異国でのマネージメントは言語が違い伝わりにくいという部分では難しいのかなと思ってます。

――客層はどのような感じですか? オープンして 2 ヶ月ぐらいだと思いますが、売上はどのような感じですか?

18472022_1208426145935451_912140326_o_650単価設定はほぼ日本と同じに設定しておりますので、フィリピン人の方はそれなりのサラリーをもらっている方達にご来店いただいていると思います。現在約70~80%がフィリピン人、20~30%が日本人はじめ他の国の方にご来店いただいております。売上に関してもソフトオープンして2ヶ月の売上として考えれば上出来だと思ってます。

――セブの飲食マーケットについてどう思いますか?(今後も含め) この物件探しはどのようにしましたか?

海外では日本食を積極的に食べる人達が増えていて、セブにも現在日本食レストランが沢山できています。しかし日本食なら何でも良いという時期は過ぎて、次のステップへ進んでいる状況だと感じています。
実際にお客様に多く支持されている店とそうでない店がはっきりしてきたように思います。現在の「支持するかしないか」のお客様の判断基準は「美味しいか美味しくないか」という根本的な基準で、もちろん支持されているお店はそれができておりますし、その先のステップも充分考慮されていると思います。
したがって今後セブのマーケットを広げることができるかどうかは、「その先」を考えることができるかどうかだと思ってます。

――日本で飲食店経営の経験はありますか?

若い時に喫茶店を手伝ったことがあるくらいで、その他は一切ありません。

――セブで飲食店を経営する時の注意点は?

18452591_1208426239268775_2075378974_o_650営業に関しては日本で飲食を経営する時とほぼ同じだと思います。実務面で一番気を付けなければならないことは、経営環境をいかに整えるかということだと感じております。
一つ例を挙げますと個人経営でやるのか、会社組織を作ってやるのかということに関しても、色々な知識、もしくは知識のある人脈などしっかりしていないと、いつまでたっても営業許可がおりないというようなことになりかねません。
いくら沢山の資金があっても良い人脈と出会わなければ、セブでの経営はうまくいかないと感じています。
もう一つ考え方の部分を申しますと、セブに来て色々な場面で色々な外国人を見ていると、「フィリピンで」ビジネスをさせてもらっている、「フィリピンで」生活させてもらっているという姿勢の低い人が時々見受けられます。
日本でも他の外国人に対してそう感じる時も度々あると思いますが、そういった謙虚な気持ちを忘れると感謝することも忘れがちになり、経営もうまくいかなくなるのではないのでしょうか。

――今後はどのような展開をお考えでしょうか?

18472451_1208428719268527_999543916_o_650外国人で、しかも文化もよく理解できておらず、人脈も少なく、潤沢な資金もないとなれば多店舗展開はかなり難しいと思ってますが、お客様のご要望がいただけるのであれば、次の展開はしたいと思います。
ただし「お客様に最高のサービスを提供するためには何が必要なのか」という理念が組織全体に浸透して、お客様との価値共創ができる状況になってからだと考えております。

――これからセブに進出を考えている飲食店経営者に何か一言。

多くの経営者の方がセブに来られて、セブがもっと盛り上がることを期待しております。前述致しましたがマーケットはご自分で作っていくものだと思いますしそのベースは充分ありますので、是非チャレンジしてみてもらいたいです。
宮本 伸久(みやもと のぶひさ)氏プロフィール
1963年生まれ 41歳で大病を患いその後脱サラ。2014年3月、ASEAN視察の一環として訪れたセブに縁ができる。現在日本でも会社を経営しながら、2017年1月7日に広島お好み焼きを中心にした鉄板焼き店「TEPPAN」をオープン。

(取材=瀬戸 宏幸)

店舗データ

店名 TEPPAN(テッパン)
住所 GF-6 THE SPACE A.S. Fortuna Street Banilad Mandaue City
アクセス J-center mallよりタクシーで約5分
営業時間 17:00~23:00
定休日 火曜

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